トピアリーを生産する「かしや園」さんにインタビュー

5月中旬の心地よい風が吹く青空のもと、藤沢市葛原にある「かしや園」さんを訪ねました。

実はこちら、私の大好きなトピアリーの生産販売をされている、とっても素敵な生産農園なんです。

動物型や幾何学的な形の大きなトピアリーが並ぶ農園の景色に圧倒されながら、気後れ気味に到着したのですが、代表の大貫さんにとても丁寧にいろいろと教えて頂きました。

名だたる場所へ作品を納めていらっしゃる大貫さんに伺ってきたトピアリーのこと、レポートします。

日本でトピアリーとして適した樹木

大貫さんが日本でトピアリーをするのに一番適していると思う樹木は、日本古来の「キンメツゲ」。

キンメツゲの玉仕立てというと、和風の庭園やお寺の植栽など思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか?

私も若干そんなイメージを引きずっていたのですが、今回かしや園さんのトピアリーをみて、全く見方が変わりました。

青々とした空に映える緑の可愛いボール達。

キンメツゲトピアリー

こちらはスタンダード。

キンメツゲスタンダード

ここはどこ?という風景ですよね。

日本でのキンメツゲの意外な使われ方

キンメツゲ、こんなところにも使われているそうです。

こちらはラルフローレン表参道の20周年イベントの、ツゲの回廊。

ラルフローレン20周年イベント
safarionlineより

ラルフローレンのようなアメリカの伝統的なスタイルは、トピアリーの持つ雰囲気そのもの。

店舗も、キンメツゲのトピアリーが並べられ、まさにトラディショナルスタイルの王道。

こちらはリッツカールトン東京。

リッツカールトントピアリー
ritx-carlton公式Instagramより

エバーグリーンのトピアリーはクリスマスにぴったり。

キンメツゲなんて、お爺ちゃんの庭にあった、地味な植木という印象はどこへやら。

トピアリーにすれば、こんなに立派な主役になります。

日本のキンメツゲも、使い方や鉢次第では、欧米風のスタイルや現代の日本の家にも違和感なく落とし込めるんですね。

かしや園さんで、そんなキンメツゲの良さを再確認することができたのが、一番の収穫でした。

キンメツゲのお手入れ

大貫さん一推しのキンメツゲ。

一番に推す理由として、虫が付きにくいのが挙げられるそう。

注意したいハマキムシなどは市販の薬で簡単に駆除ができます。

ひどく蒸れることもないので枝抜きをする必要もなく、万が一新芽に虫がついたり枯れたりしても、中の緑の部分は青々と無事でいることが多いそうです。

ボックスウッドよりも虫の被害が少なく、やられてしまってからの復活も早いとのこと。

日本で昔から使われているキンメツゲ、やはり強いですね。

海外でトピアリーとして人気の高いキンメツゲ

そんなキンメツゲは、欧米でもトピアリーに使う植物として人気が高いです。

アメリカでは数年前、カビによるボックスウッドブライトと呼ばれる手の施しようのない壊滅的な被害があり、それから日本のキンメツゲ=Japanese Hollyを使用したトピアリーが急増。

ボックスウッドよりも成長が遅く形をキープしやすいことも人気の理由だそうです。

西洋柘植のボックスウッドと金芽柘植。

両方とも柘植とあるので同じ種類と思いきや、西洋柘植はツゲ科ツゲ属(ヨーロッパ原産)、金芽柘植はモチノキ科モチノキ属(日本のイヌツゲの園芸品種)と、まったく異なります。

今ではアメリカで、ボックスウッドブライトに耐性のあるボックスウッドも生産されていますが、虫もつきにくく病気にもなりにくい日本のキンメツゲはまだまだ需要がありそうです。

「かしや園」さんについて

最後に今回お世話になった「かしや園」さんについて。

お祖父様の世代から植木の生産を続けている大貫さん。

農園のある葛原という場所は「御所見」と呼ばれるエリアにあり、植木の生産がさかんなことで有名です。

調べてみるとその理由は、昔から植木に適した土壌に恵まれていることや、畑地かんがい事業(ハタカン)の給水環境が整ったこと、首都圏に近いこと。

そんなことから、戦後より植木のまちとして栄えてきたそうです。

かしや園さんではキンメツゲの他にも、もちろんボックスウッドやコニファー、イチイ科のキャラボク、オリーブやフェイジョアなど様々な樹木でトピアリーが仕立てられてありました。

こちらはキャラボク。

キャラボク

海外ではJapanese Yewと呼ばれ、トピアリーに仕立てる定番です。

こちらはコニファー。

コニファーのスタンダード

こちらはフェイジョア。

オリーブスタンダード

大きくて立派なトピアリーでいっぱいだった「かしや園」さん。

大貫さんがフリーハンドで剪定をされているそう。

今回うっかり写真を撮り忘れてしまいましたが、可愛い動物型のトピアリーもたくさんありました!

動物園やテーマパークで見かけるトピアリーは、もしかしたらこちらの「かしや園」さんのトピアリーかもしれませんね。

とにかく今回の取材は、トピアリーマニアの私には夢のような時間でした。

こんなにどなたかとトピアリーについて語れたことありません!

これから来る日本の暑い夏、お花のメンテナンスは大変だけど、家の周りをグリーンで飾りたいと思っているかた。

ぜひ、トピアリーを飾ることを検討してみて下さい。

「かしや園」さんの情報はこちら。

神奈川県藤沢市葛原553

0466-48-4025

一般の方の来園もOKだそうですが、納品先にお出かけになっていることも多いそうなので、来園の際は念の為お電話をとのことです。

「かしや園」の大貫さん、本当にありがとうございました!

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